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更新日:2026/03/03

スマートロックの「つながらない」にどう向き合ってきたか|LINKEYの技術選定と安定性への考え方

Written byスマートロック「LINKEY」マーケティングチーム

スマートロックを検討する際、多くの運営者が気にするのが「通信が不安定にならないか」「本当に安定して使えるのか」という点です。

LINKEYの技術選定は、こうした運用上の懸念を前提に考えるところから始まっています。

本シリーズ「LINKEY 開発と運用の記録」では、スマートロックLINKEYの開発を長年担当してきた前田への取材をもとに、現場で何が起きてきたのか、そしてその一つひとつに対してどのような判断が積み重ねられてきたのかを整理します。

第2回では、通信やシステム構成といった技術選定の背景にある判断を見ていきます。

 

※ 本記事は、LINKEYの開発を担当してきた前田への取材をもとに、当時の判断や考え方を整理したものです。
記載している内容は、すべての環境での動作や導入を保証するものではありません。

▶ 前回の記事はこちら(前回は「LINKEYの開発と運用の考え方」について解説しました。)

▶ シリーズ「LINKEY 開発と運用の記録」一覧はこちら

 

この記事でわかること

  • 初代機のBluetooth運用で見えてきた、無線通信の不安定さと物理的な限界
  • 速度よりも、障害物に強く干渉しにくい「Z-Wave通信」を選んだ技術判断
  • 1000回に1回の失敗も許されない宿泊現場での「安定性」へのこだわり

なぜLINKEYは0から作られなかったのか|運用を前提にした技術選定の出発点

まず整理しておきたいのは、LINKEYはハードウェアを0から自社開発した製品ではないという点です。

海外メーカーの製品をベースにしながら、日本の設置環境や運用に合う構成を選び、システムやサーバー、APIといった運用の中枢は自社で設計・運用してきました。

 

作ること自体を目的にするのではなく、現場で成立するかどうかを基準に構成を選び続ける。

それがLINKEYの開発スタイルです。

初期LINKEYで見えてきた通信の課題|Bluetooth運用で起きていたこと

初代LINKEYでは、Bluetooth通信を採用していました。
当時としては一般的で、現実的な選択肢でもありましたが、運用を続けるなかで課題が見えてきました。

 

  • 距離が離れると通信が不安定になる
  • 壁や間取りの影響を強く受ける
  • 環境によっては接続が切れる

 

鍵という性質上、わずかな通信の不安定さでも、運用上のトラブルにつながりやすい。 この現実が、通信方式の見直しを迫りました。

Z-Waveという選択|通信の速さよりも安定した運用を優先した判断

そこで、後継機であるLINKEY Plusが採用したのが、Z-Waveという通信方式です。
Z-Waveは壁や障害物に強い周波数帯を使用し、通信速度よりも安定性に特徴があります。

理論上の通信距離は30m程度ですが、前田が重視していたのは、数値そのものではありません。

「失敗しにくいかどうか」その一点でした。

Bluetoothでは環境の影響を受けやすかった場面でも、より安定した通信が期待できることが、LINKEYの判断を後押ししました。

リアルタイム性を最優先にしない理由|宿泊・民泊運用を前提にした技術判断

LINKEY Plusはリアルタイム通信が可能ですが、前田自身はこの点を過度な強みとは捉えていません。

民泊・宿泊施設運営の実務では、通信の速さよりも、事前に設定された情報が確実に反映されることのほうが重要です。

実際、後続製品であるLINKEY Proでは、より広い設置環境を想定し、安定性を重視した通信方式(LoRaWAN通信※)が採用されています。

そのため、最大で1分程度の反映ラグが出る可能性はあります。

それでも重要なのは、通信が途切れないこと、失敗しないこと

リアルタイム性も含め、すべては安定性を優先した結果として成立している要素だと位置づけています。

※ LoRaWANは、設置環境による影響を受けにくく、情報を確実に届けることを前提とした通信方式です。

現場で使われ続けることを支える技術選定

LINKEYの通信方式やシステム構成は、技術的な新しさを前面に出すためのものではありません。

 

  • 鍵が開かない不安を減らす
  • トラブルを防ぐ
  • 現場で成立させ続ける

 

宿泊施設や民泊の現場で、無理なく使われ続ける状態をつくること。

その目的に照らして、現在の技術が選ばれてきました。

一つひとつの技術選定に一貫した判断基準|「失敗しにくいこと」を最優先に

LINKEYは、宿泊施設や民泊の現場で「一度でも失敗すると運営に影響が出る」という前提に立ち、どの選択がもっとも安定するかを考え続けた結果として、現在の構成にたどり着いています。

通信速度やリアルタイム性といった分かりやすい指標よりも、失敗しにくいこと、運用を止めないこと。

こうした技術選定の判断は、機能設計にも色濃く反映されています。

次の記事では、LINKEYが「機能を増やさない」という選択をしてきた理由を見ていきます。

 

本記事で紹介した考え方や設計思想をもとにした製品については、下記の製品紹介ページで確認できます。

LINKEY Plus の製品紹介を見る

LINKEY Pro の製品紹介を見る

よくある質問(FAQ)

Q. スマートロックの通信が切れた場合はどうなりますか?

通信が不安定な場合でも、現地での暗証番号入力やICカード操作は通常通り利用できるケースが多いです。
ただし、遠隔操作や履歴確認は一時的に利用できなくなる可能性があります。
もしものときのバックアップ体制も含めて設計することが重要です。

スマートロック「LINKEY」マーケティングチーム

この記事の著者

スマートロック「LINKEY」マーケティングチーム

このメディアは、
スマートロック「LINKEY」のマーケティングチームが運営しています。

私たちは、
「スマートロックを売る」ことよりも先に、
運営の仕組みや判断の考え方を整理することが大事だと考えています。

現場の声や実例をもとに、
導入するかどうかを決める前の段階でも
安心して判断できる材料を積み重ねていきますので、
気になるテーマがあれば、ぜひ参考にしてみてください。

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